カフェ・サン・マルコⅡ 放逐の地、流謫の空、日常の崖、超常の涯、僕たちの心臓はただ歌い出す |
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・Kloof Street Swartland Rouge(クルーフ・ストリート スワートランド ルージュ 南アフリカ赤ワイン) ふつうアフリカワインのラベルには動物やら何やらの生き物やら野生的な風景やらが 描かれてるものだけど、Mullineux(マリヌー)のこのワインのラベルは 夕暮れ時に一瞬見られる不思議な色合いの青空のような、淡い青の地に 控えめな金色で文字が記されているだけ。 そこがいい。 味は濃厚。空に憧れる土の浪漫と情愛、いささかの辛苦。 |
それにしても実に不可解極まるのは、
わけだが、この大いなる功績をどのメディアもいっさい黙殺していることである。 岸田前首相のとき、統一教会に対する解散命令がいまにも出る、いまにも出ると 言われつづけながら、結局出なかった解散命令が 石破首相のもとで(もちろん石破首相が直接命じたわけではないが)ちゃんと下されたんだから、 この偉大な功績をまずちゃんと評価すべきだろう、まっとうな日本人なら。 反日を教義とする韓国のカルト団体である統一教会を日本から追放することが 立派な愛国的行為であることは、まともな日本人なら誰も否定すまい。 逆に、高市を首相にして参政党と連立を組ませるならばせっかくの解散命令がくつがえされかねないのだから、 石破首相をおろして高市をたてようとすることこそ反日行為にほかならない。 (そもそも、参政党のマークと統一教会のマークが酷似している件をどうしてマスコミは取り上げないのか。 参政党のマークやらイメージカラーやらを目にするだけでも不愉快この上ない。 参政党がいま一番やりたいのは、統一教会への解散命令を無効化すること。 韓国嫌いなはずのネトウヨたちがこの件を騒ぎ立てないのは実に奇怪千万!!) 高裁で再び解散命令が出ると解散手続きが始まるのだから、 石破首相に対していろいろ不満はあるだろうけど、 ともかくは高裁の判決が出て解散手続きが開始されるまでは 石破首相に続けてもらう(さらには、統一教会の解散が完遂されるまで)のが 日本にとって最善の道であろう。 統一教会は韓国のカルト団体であるが、 ”反共”という名目で米国がこの統一教会を使って日本をコントロールしてきたわけだ。 戦争じたいは1945年に終結したが、 日本の敗戦はそれからずーっと80年間続いたまんまなんだなあ、結局のところ……。 小川国夫と秋山駿の対談「現代における〈私〉の意味」(秋山駿第一対談集『文学への問い』徳間書店刊に収録)より② 小川 細部にこだわるけど、小さいクギですね、あれはクギの頭の近所へ来ると少しギザギザが付いてるんです。そこまできたらね、ハンマーを緩くなぐるんですよ。四発か五発で簡単に打ち込んでしまったクギというのは、きき方が悪いそうですね。 秋山 そうなの。 小川 そういうようなことをしきりと教えるわけですよ、船大工たちが子供にね。そういうこと。 それから一番の大問題は腹がへるということですね。で、だれがだれの弁当を盗んだとか、どこへ弁当を置いといたら空になったとか。そういうこととか、まあだれがサボってだれがよく働いたとか、それからもう一つの大問題はけんかですよね。非常に荒れてましたから、気分が。そうすると、人間というものは一人で耐えられないんですね。それで、閥ができるわけですね。 秋山 仲間同士。 小川 ええ。おれが挑戦されたときはお前助けてくれとかね。あれでまあ政党の派閥なんていうのもちょっとわかるけどもね、そういう友だちというものがどうしてできるかというようなこととかね、子供心にもそういう現実に付き合わされたりして、まあ毎日をやってたわけです。いま考えますと、そういう毎日がね、いま感じる一日よりはるかに長いですね。 秋山 うーん、実があったのかな。 小川 実があった。たくさん内容が詰まってました。今は起きて原稿用紙に向かい合うとね、半分……一枚の半分を文字で埋めたぐらいでね、もう寝ようかっていうような具合になったりする(笑)。 秋山 なるほど。それは堕落したんだ(笑)。 小川 一日が短いんですよ。 秋山 ぼくはね、真面目な話、まだ敗戦のときまで文学なんてこと考えてもないんですけど、小川さんはぼくより上の世代でしょう。 小川 そうですね。 秋山 少しね。それはどうだったんですか。文学をやろうとか……。 小川 まさかそういうことを商売にしようとまでは考えませんでね。ぼくは非常に幼稚な段階なりに文学少年だったですね。やはり文学というのはその当時の救いになっていたですね。 秋山 ああ、もうなっているわけね。 小川 ええ。 秋山 救いになっているっていうのはつまり戦争の中の毎日の日常とか、たとえばその造船工場? って言うのかな。 小川 造船所ですね。 秋山 造船所ね、そこへ行くのがゆううつなわけなんだ。 小川 いや、決してゆううつではないです。 秋山 そう。 小川 それはね、不思議ですね、いまのような、つまりいまの若い衆のような考え方ならね、あんなにひどい労働条件っていうのはないわけですから……。 秋山 でしょう、そのころは。 小川 めちゃくちゃなものですよね。 秋山 そのはずだから。 小川 そこへ行くのが不愉快でなかったんですね。進んで行きましたね。 秋山 文学が救いになってたって言うから、何の救いになってたのかと思って。 小川 ええ、それでそういう質問があったわけだけれども、それやっぱり疲れとか、まあ客観視すれば、ささいなものだけど、そのけんかのおびやかしのようなものに対する恐れとか、そういうものに対する慰めになっていたんです。救いというより慰めといったほうがいいね。あるいは味わいとか……。 秋山 なるほどね。 小川 だから造船所というようなああいうゴタついた場所へ飛び込んで行って、一日中エネルギーを使うということは、決していやではなかったんです。 秋山 あ、そうか。 小川 だから、そういう、直視すれば荒れ果てた現実というものに、文学というものは味わいを与えていたという考え方です。 秋山 最初の話に戻ってくる。 小川 そういうことは、もちろんいまになってわかる。 秋山 ぼくは小川さんとはちょっと違ってね、もう少し年下でしょう。右も左もわからない。ということは、無邪気にいろいろ目の前に起こってる事実を信ずるよ。それはもうその軍需工場へ行くのおっくうではあったけれど、あれ幾らかのお金もくれるでしょう。そっちのほうが嬉しくって行くこともあった。そばで工員みたいのがたばこ吸ってるとね、紅茶の葉っぱや何か使ってちょっとこちらに吸ってみないかということで、わりあい快活に過ごしたんです。だからぼくは文学っていうのは、戦争とは出会ってないんです。ただ敗戦当時はね、敗けて……やっぱりその敗けたときには、論理的当然としてね、敗けた国の人間はひどい目に会わせられるものじゃないか。これは何て言うのか、子供心にもいろいろ考えなくちゃいけないと思った。そこから出てくるらしいのね、ぼくは文学のことが。で、小川さんの文学の救いは……その敗戦で敗けたと思ったときどうだったんですか。 小川 ぼくはね“虜囚”っていうのがありますよね。“りょしゅう”っていうのは旅の愁じゃなくてね、捕虜の……。 秋山 ああ、囚われのあっちか。 小川 虜囚ね、聖書なんかに“バビロンの虜囚”なんてあるでしょう、あの虜囚の意味ですけども、それはやっぱり薄々ですけども、終戦とともにね、日本人にかぶってきたということは感じましたね。つまり虜囚の民だということ。 秋山 なるほどね。 小川 しかしね、ここにも不思議なことに救いがあったんですよ。それはね、戦争中に日本の政府とか軍部の宣伝でね、米軍が非常に残忍なものであるという宣伝が徹底してたわけですよ。で、男は全部キン抜きしちゃうとかね……。 秋山 そうそう、女が青酸加里を持つか。あったよ、本当に。 小川 日本民族を絶滅させようとしているということですね。そういう宣伝があったわけです。これも子供心にもぼくは百パーセントは信じていませんでしたが、しかし、あれくらい言うくらいだから、かなりひどいものであろうと思っていたわけです。 秋山 うん。もう一つあるでしょう、あのころだんだんうわさが入ってくるのは、大本営の報道では日本は名誉ある撤退をしたと言っても、本当はやっぱり玉砕して……その玉砕っていうのが向こうの戦車が日本兵をね、生きてるのをひいてしまうとかね、まあヒソヒソとこう流れてくるからね、やっぱり向こうが残虐っていうんじゃなくて、戦争っていうのはそういうものだと思うから。 小川 そういう残虐性というのは、まあぼくは双方にあったと思いますがね、客観的に見て。殺すか殺されるかという局面に立たされているから起こることなんでね、手を上げてしまえば……。 秋山 あ、そうか。 小川 手を上げた人を絶滅するということはありそうもないとは、ぼくは思っていましたね。 秋山 またよく考えるじゃない。 小川 いや、あとから付けてる理屈じゃないと思うんですよ。 秋山 直覚だな、それは。 [略] 小川 もし軍部などが宣伝してたように、アメリカが日本人をつかまえて、しらみつぶしにやっつけようということをやっていたとすれば、それは日本が決定的に敗けたあとも、まだ戦争状態の連続のわけですよ。 秋山 そうだね。 小川 そうすればぼくの文学はまだ存立できたんですよ。存立できたっていうのおかしいけれども、ぼくのいわゆる文学趣味っていうのは、ああいう戦争の特殊状況の中で、まあ芽がかもされてきたわけですよ。したがってそういうものと切り離しては考えられないわけですよ。ですから、ああいう緊張の中で、ぼくがかいま見たのが文学だったわけでしょう。 秋山 なるほどね。 小川 終戦っていうのはその緊張を取りはずしたね。つまりそれをかもし、成り立たせた条件がですね。 秋山 なくなったわけか。 小川 一気になくなったんです。だからちょっと逆説的に聞こえるかもしれないけれど、いわゆる自由になった時に、ぼくはかえって方向を見失ったですね。ぼくの文学趣味というのは非常にふらついたわけですよ、ここで。 この対談の1回目はこちら↓ 造船所の話が出てきたので、 ここは海の曲を。 海童道(わたづみどう)祖 老師による たえなる笛の調べをどうぞ!!
by caffe-san-marco2
| 2025-07-26 13:22
| 対談・対話・鼎談・座談
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Comments(2)
まさにおっしゃる通りですね。
早急に統一教会の解散手続きが完了することを願います。 石破さんにはそれまで踏ん張ってもらいたいです。 彼の政策には何も期待することはありませんが、今までの自公の愚策が国民を目覚めさせて、投票率が上がり、自公を自滅させてくれた功績は大きいと思います。 その反動で、ハイエナのように議席をかっさらっていった参政党のような輩が出現してしまうのは、薬の副作用のようなものかもしれませんが、必ずぼろは出ると思います。
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> fidealさん
コメントありがとうございます。 あれほど持て囃されてたはずの石丸も斉藤知事も、支持者はいったいどこに行ったんでしょうね……。 参政党も半年後にはおそらく石丸や斉藤と同じように誰から見向きもされない存在になることでしょう……。今、参政党をやたらと持ち上げている輩の名前をよーく覚えておきましょう!! もちろん野党には頑張ってもらいたいんだけど、さすがに今さらまた野田に首相になられてもなあ……。
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