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カフェ・サン・マルコⅡ 放逐の地、流謫の空、日常の崖、超常の涯、僕たちの心臓はただ歌い出す


過ぎ越しの少年 歩いてゐる 環百道路の向こう側 不気味に流れる根無し草 道草模様の漂流者 あゝ帰らざる故郷…… 棲めばエル・ドラド…… 記憶のギャラリーで迷子になって…… 愚者の漬物石と隠者の糠床……
by Neauferretcineres
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メモ帳
わてが最近、買うた酒 のコーナー
Kloof Street Swartland Rougeクルーフ・ストリート スワートランド ルージュ 南アフリカ赤ワイン
ふつうアフリカワインのラベルには動物やら何やらの生き物やら野生的な風景やらが
描かれてるものだけど、Mullineux(マリヌー)のこのワインのラベルは
夕暮れ時に一瞬見られる不思議な色合いの青空のような、淡い青の地に
控えめな金色で文字が記されているだけ。
そこがいい。
味は濃厚。空に憧れる土の浪漫と情愛、いささかの辛苦。

わたしの憤怒はまるでホックをはずしたスカートのようにずり落ちた――エルサ・トリオレ『赤い馬』③

ああ涼しき夜風。
これやこれ、俺が求めてたんは!!
汗ばんでないさらっとした肌の上を爽やかに吹き抜ける、秋の夜風。
でも酒飲んだら、からだの内側からほてってきて、
やっぱり汗ばんできますなあ……。
秋風と酒と、さらにそしてギターの音。
秋の夜でも熱く過ごせ!!

エルサ・トリオレ『赤い馬―人間のさまざまな意図―』(河合亨訳、白水社刊)より③

 こうして、サント・ノルミエンヌの村人たちから遠く離れ、ジェラニウムのなかにたった一人で寝て、こうした狂気、憤怒の狂乱に身をまかせていたときに、わたしはひとつの琴の絃が美しく鳴りひびくのを耳にしたのだった……。わたしの憤怒はまるでホックをはずしたスカートのようにずり落ちた。ほんの一瞬間にも満たない時間ではあったが、最愛の人の死骸の顔に微笑が浮かぶのを見たような感じの幻想がわたしのからだを震わせた……。いくつかの和音が波のようにわたしに聞えてきた。星が、空で、かすかに震えた。

 ――ねえ、どおお? キスしてよ!

 ここで沈黙があった。わたしは身動きさえもできなかった。顔を出すこともできなかった。にわかに、大地がわたしのからだの下で響をたてた。


わたしの憤怒はまるでホックをはずしたスカートのようにずり落ちた――エルサ・トリオレ『赤い馬』③_b0420692_22512846.jpg
エルサ・トリオレ『マヤコフスキー(の想い出)』スペイン語訳版
今宵は素朴にして心優しき、
ギター弾き語りを聴くべし!!




by caffe-san-marco2 | 2025-09-11 23:00 | 小説 | Comments(0)
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