カフェ・サン・マルコⅡ 放逐の地、流謫の空、日常の崖、超常の涯、僕たちの心臓はただ歌い出す |
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わてが最近、買うた酒 のコーナー
・新甘泉 梨の果肉と果汁があふれるお酒(国産リキュール 北岡本店) ドンキで売ってた梨リキュール。作ってるのは奈良県吉野の酒蔵。 鳥取県産の梨をぶちこんである。アルコール分は5度。 なんとなく日本海側のエキスを毎日ちょっとずつ摂取したいんよね……。 熟れつつも叙情にこの実は引き締まりて。 |
2010年に東京町田で結成されて以来、 日本全国のライブハウスを沸かせ、 ごきげんな酒をぐいぐい進ませ、 塩辛い涙をほろりと零させてきた、忘れてモーテルズが 3/6(金)に9枚目のフルアルバム『出会っちまった』を配信リリースしましたが、 3/14(土)には、同作をレコードでも発売!! そして、この日、嬉しいことに大阪でレコ発ワンマン。 心斎橋BIGCATで忘れがたない一夜を……。
![]() さて、モーテルといえば、自動車、 今宵は、自動車をドライブする文章を読むことにしましょう!! ロンドンのバンドがロサンジェルスにレコーディングにやって来たのだけど、 3か月奮闘したものの、いい曲がぜんぜん出来ない膠着状態に陥って、 メンバーの1人がスタジオから逃亡してドライブに出かける、という場面や。 ハリ・クンズル『民のいない神』(木原善彦訳、白水社〈エクス・リブリス〉)より① ☆二〇〇八年 彼はたばこを吸い終え、吸い殻をスタジオ前駐車場の熱いコンクリートにこすりつけた。レコードを作るか破産か。あるいは、ノアの薬物と銃を盗んで町を出、次に見つけ出されるまでの間に問題が解決していることを祈るか。選択肢は常にある。問題は目の付け所だ。彼は車に乗った。 車の運転は、アメリカで自然に感じられるほぼ唯一の行為だ。伝統的行為。愛国的行為。アクセルを踏むと、周りが歓声を上げているような気さえする。カマロは一ガロンのガソリンでおよそ百ヤードというとんでもない高燃費。音も戦車が近づいてきたかのよう。一九七〇年代に作られたそのオレンジ色の稲妻は環境破壊の象徴だ。しかし、このスポーツカーに乗れるなら、未来がどうなってもいいと思えた――老後に温暖化した地球で筏(いかだ)生活を送ることになっても、あるいは遺跡となったビレリッケイの町でドッグフードを食べて生活していくことになっても。 LAは恩知らずな死の風景に変わっていった。砂漠と呼ぶのは正しくない。荒れ地。町の裏庭。目にしたくない、醜悪なものを捨てる場所。倉庫と加工工場。鉄塔とパイプライン。壊れたもの。廃棄物。サン何とかという名の、町ごとゴミになった一角もある。コンクリート以外は全てゴミ。人が住んでいる箱形のコンクリート、そしてゴミみたいな人々が買い物に通うコンクリートのモールの前にはコンクリートの駐車場。彼はハイウェイ沿いに並ぶそんな場所に立ち寄ることなく走り続ける。給水塔、虎をモチーフにしたどこかの高校のスポーツチームのシンボルマークが描かれた壁。数分ごとに携帯電話が鳴っていたが、彼は気に留めなかった。ラジオから聞こえるのはキリスト教の説教と甘ったるいジャズだけだったが、それも気にならなかった。道は骨のように白く、空はエアブラシで描いたように青く、彼が向かっているのは地図の中で最も空っぽな場所だ。何も考えずにひたすら走る。速い車の隙間に割り込み、ジャンクションで分岐し、カーブを抜けながら立体交差をくぐり、さらに惨事から遠ざかる。 ![]() ![]() ![]()
by caffe-san-marco2
| 2026-03-09 21:29
| 小説
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